ビジュアルプログラミング言語とは?
一般的に知られているプログラミングは、長々とつづく数字とローマ字、その他の記号で書かれたものでした。これを記述式のプログラミングと呼びます。
これに対してビジュアルプログラミングとは?
PCの画面上にあるブロックやアイコンなどのオブジェクトを操作して感覚的にプログラミングできる言語のことです。
「プログラミングは一発でOKというのはまれで、面倒な作業です。記述式のプログラミング言語の場合、タイピングの途中で放り投げちゃう子供が多くなってしまう懸念があります。
また、プログラミングの世界は技術の移り変わりが早く、今、プログラミング言語を学んでも子供が大人になる頃には、古い昔の技術となり使えない知識となってしまう可能性もあります。
ビジュアルプログラミングは、初心者にも簡単にプログラミングできて、論理的思考能力や問題解決能力を身につける事ができるというメリットがあります。
おすすめビジュアルプログラミング5選
すでにビジュアルプログラミングには、いくつかの代表的なものがあり、それぞれに長所短所があります。なかでもとくに小学生がはじめて経験するのに適したプログラミングツールを紹介します。
Scratch(スクラッチ)
スクラッチはMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボで開発され、世界中の学校やプログラミングスクールで初心者学習用に使用されているビジュアルプログラミング言語です。
移動させたい文字列や画像を簡単にマウスでドラッグ&ドロップさせながら、画面のネコをいじりまくっているうちに、『こうすると、こうなる』の作業を繰り返していく。教えなくても論理的思考が身についていきます。
色使いもカラフルになっており、小学生でもスムーズにはじめることができます。
Springin(スプリンギン)
株式会社しくみデザインが開発・運営している完全無料のビジュアルプログラミングアプリです。
広告もないので、お子さんに見せたくない過激な広告が出ることもなく、安心して使うことができます。
対応機種はiPhone/iPad。「絵日記感覚でプログラミングが学べる!」と人気のアプリです。
MOONBLlock(ムーンブロック)
ムーンブロックの操作方法は、スクラッチともよく似ています。
ブロックをドラッグ&ドロップで視覚的に操作してプログラミングしていきます。
大きな特長はプログラミングした後で、そのソースコードをJavaSprictで確認できること。
初心者から一歩進んだ後でも成長に役立つプログラミング言語です。
VISCUIT(ビスケット)
ビスケットは2003年に原田康徳氏によって開発されたビジュアルプログラミング言語です。
スクラッチとの違いは、ブロックを組み合わせるのではなく自分で描いた絵を動かしながらプログラミングできることです。
スクラッチ同様にプログラミングスクールで使われることも多く、子供や初心者が学ぶのに最適です。
Blockly(ブロックリー)
https://developers.google.com/blockly
ブロックリーはGoogleが開発したビジュアルプログラミング言語で、現在までに7種類のアプリケーションが用意されています。
そのうち3つは日本語に対応しており、ゲーム感覚でプログラミングを楽しめます。
たとえば、迷路アプリはパズルゲーム感覚でゴールにたどり着くまでのプログラミングを行います。
子どもでも、視覚的に操作しながらプログラミングできるのが大きな特長です。
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ビジュアルプログラミングのメリットとは?
視覚的に操作しやすく初心者向けといわれるビジュアルプログラミング。
具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。
処理がブロック化されている
ビジュアルプログラミングのメリットの一つは、ブロック単位で処理を行い操作が理解しやすいということです。
記述式のプログラミングの場合は、はじめて学ぶ外国語のようなもので、ルールや禁止条件を学ぶのに大きな負担がかかります。
ビジュアルプログラミングなら、画面上のブロックをドラッグ&ドロップ操作で移動するだけで、多くの部分の操作ができて負担なく作業が行えます。
ソースコードを記憶しなくてもいい
記述式のプログラミングの場合は「こういうことをしたい」というときに「その命令文は・・・」という風に記憶をたどる必要がありました。
ビジュアルプログラミングならその必要がなく、メニューから選んだり、命令を検索したり、無理のない操作をサポートしてくれる機能があります。
間違いにくい
記述式のプログラミングの場合、その労力の多くの部分が、バグ(エラー)退治に費やされます。
ビジュアルプログラミングの多くは、矛盾した命令を出したときにエラーアラートが出るようになっていて、思うがままにトライ&エラーを繰り返すことができます。
ビジュアルプログラミングのデメリットとは?
簡単にとっつきにやすくということで開発されてきたビジュアルプログラミングですが、すべてにおいてパーフェクトなわけではありません。
デメリットもある、ということを知った上で取り組んでいくことも大切です。
かんたんな変更でも時間がかかる
ちょっとした計算式の数値を変える際にも、ブロックを選び直す必要があります。
いったん完成したプログラムの変更を加える場合には、記述式の方がはるかに早く操作できます。
機械のなかで何が動いているか理解しにくい
記述式の場合は、直接パソコンなどの端末を操作していく作業といえます。
これに関して、ビジュアルプログラミングでは、操作していくためにワンクッションおいた設計になります。
このため、コンピュータのなかで何が起こっているのか実感をもってとらえられないというデメリットもあります。
プログラミングの自由度に限界がある
ビジュアルプログラミングでは、それぞれの言語特有のテンプレート上でプログラミングを行っていきます。
このために、まったくゼロの状態からプログラミングしていける記述式に比べると「できること」に限界があるのは否めません。
とっつきやすく奥行きが深いビジュアルプログラミング
ほんの20年ぐらい前まで「プログラミング」といえば、専門の学校に2年以上通ってやっと、第一歩が踏み出せるものでした。
しかし、ビジュアルプログラミングが誕生して、エンジニアでなくてもプログラミングができる時代になりました。
言語や規則をまるおぼえするより、まずさわってみてプログラミングを実感する。
プログラミング・ビギナーにとって何よりもありがたい味方がビジュアルプログラミングですね。
プログラミングの概念を知り価値観が広がる
ビジュアルプログラミングを利用した教育では、プログラミングの概念を理解することができます。
また、プログラミングをつづけていくなかで、コンピュータの構造に関する理解も進みます。